国際子ども図書館
国際子ども図書館
完成:1906~1929年/2002年
設計:久留正道/安藤忠雄,日建設計
場所:東京都台東区
この建築は[様式建築]と[ポストモダン]を併せ持つ稀有な例です。元々帝国図書館として建設された様式建築を、国際子ども図書館として活用するべくポストモダンの名手・安藤忠雄をはじめとする現代の設計によって保存を前提に改修・増築が行われたためです。両者の建築思想を同時に鑑賞できる興味深い建物です。
「レンガ棟」と称される帝国図書館として建てられた部分は、往時の姿が丁寧に保存されています。ルネサンス様式の優雅で精緻な装飾が随所に施され、かつ白色でまとめられた様相は文化的成熟を静かに主張しているかのようです。
建築思想が最も表れる(と個人的に考えている)階段室は、大胆な吹き抜けとなっています。
対して、建物の裏手に増築された部分(アーチ棟と称される)は、ガラス張りに打ちっぱなしコンクリートとポストモダンの気勢に溢れています。
帝国図書館部分の裏手の外壁は抽薬により白く仕上げられたタイル張りで、それを保護するかのようにガラス張りのポストモダン的カーテンウォールがかけられています。増築された床が新たな動線となっています。
歴史的な様式建築と現代的なポストモダンの対比と共存が面白い、見ごたえのある建築です。