旧三重県庁舎
旧三重県庁舎
完成:1879年
設計:清水義八
場所:愛知県犬山市(明治村移築)
明治期の地方官庁舎は擬洋風建築のオンパレードです。洋風化が求められつつも本式の様式建築を建てられるほどの人材や費用を用意することが難しかった地方の役所では、役人からの推奨も含めてこぞって擬洋風で庁舎が建てられました。旧三重県庁舎もその一つで、特に大型の保存建築です。
外廊下に加えて柱や欄干は洋風の意匠ですが、黒く質実な瓦屋根は日本建築の趣を色濃くうつしており、いかにも和洋折衷な擬洋風建築らしい佇まいです。
内装は県庁舎らしい威厳を感じさせるもので、装飾に加えて柱の無い大広間や大きな窓が洋風の様相を実現しています。
ちなみに同じ明治村内には旧東山梨郡役所(1885年)も保存されています。正面玄関の造りや屋根を含めた全体の意匠がよく似通っており、「擬洋風の明治官庁舎」として見比べてみると面白いです。