旧新潟税関庁舎
旧新潟税関庁舎
完成:1869年
場所:新潟県新潟市
新潟は日本が鎖国を解いた際の開港地5箇所の1つで、外国との荷物が出入りするため税関が設置されることとなりました。しかし横浜や神戸のような西洋化の波が押し寄せなかった新潟では本格的な洋風建築はまだ実現せず、在来の棟梁・大工達が洋風を模して造り上げたのが旧新潟税関庁舎です。
木造で瓦屋根、シンボリックに立てられた塔屋、蔵でよく用いられた“なまこ壁”を装飾風に用いている点など、初期の擬洋風建築のお手本のような建築です。輸出入物品が滞留する倉庫としての役割もあったため、裏手には江戸期の蔵ほとんどそのままの構造が見られます。
天井は高く、間取りの構成は西洋の文脈に則っていますが、木造の柱や梁の通し方、急な階段などはいかにも日本建築そのままの様態です。
目を見張るような派手さはありませんが、擬洋風建築とはどういうものなのかを端的に現わしている貴重な建築です。