奈良県庁舎
奈良県庁舎
完成:1965年
設計:片山光生
場所:奈良県奈良市
庁舎本体を薄い階上廊下のようなものが取り囲んでいます。外部から見るとこれがワンクッションになり、安定感や表情を生んでいます。
本建築の印象を決めているのは何と言ってもこの塔屋。丸い目鼻のような面立ちで、ともすれば威圧的になりかねない本建築に、県下を見守っているかのような柔和な印象を付加しています。旧春日部市役所庁舎にも見られた、威厳と親しみやすさの両立という役所建築の要件を、この塔屋で成しているように思えます。
庁舎本体には「軒」や「縁側」、「欄干」といった日本建築の要素を翻案した意匠が多用されています。モダニズムの一般的特徴である木目コンクリートが、そうした日本建築的意匠とリンクしています。
庁舎屋上は展望フロアとして開放されており、立ち入ることができます。広大な奈良盆地を望めるとともに、塔屋や「軒」の意匠を間近で見物することができます。