旧朝香宮邸(現東京都庭園美術館)
旧朝香宮邸(現東京都庭園美術館)
完成:1933年
設計:宮内省内匠寮
場所:東京都港区
皇族の朝香宮家の邸宅として建設された本建築は、様式建築の中でも最晩年にあたるアール・デコ様式です。アール・デコは1930年前後にフランスで流行した建築に限らない芸術思想で、それまでの彫刻かのような過剰に緻密な装飾ではなく、直線と円弧曲線を中心とした幾何学的な意匠を特徴としています。
所々に円弧曲線の意匠によって印象を演出していますが、実のところ細かな装飾はほとんど見られず、その後のモダニズムに通じるような合理的質素さを持っています。
南側には庭を前に窓が広く取られ、日当たりの良い居住環境を実現しています。樹の印象もあってどこか暖かい国の建物のようにも見えます。